C.Fh.E.バッハ

 エマヌエル・バッハの「専門家と愛好家の為のクラヴィーアソナタ、第3番」について、CDが無いか問い合わせがありましたので、ちょっと調べてみました。
  この曲を含む曲集の出版は1779年にライプツィヒで出版されています。

Sechs Clavier-Sonaten für Kenner unt Liebhaber…… I.Leipzig,1779
(専門家と愛好家の為の6つのクラヴィーアソナタ)

 現代譜は
Krebs (C.)ed. : Die sechs sammlungen von Sonaten, freien Fantasien und Rondos für Kenner und Liebhaber. Leipzig, 1895.(専門家と愛好者のためのロンド付きピアノ・ソナタと自由なファンタジーによる第6集)として出版、その後、Hoffmann-Erbrecht (L.)の再校正で1953年再版。
 この1179年出版の曲集は第1集となってて、該当の曲はそのうちの3番(ニ長調、ト短調、ロ短調の3つの楽章で出来てます)になります。
 CDは持ってないのでネットで検索してみたら・・・・1件もヒットしないので、「Kenner unt Liebhaber」で検索しても、該当の曲は見つかりませんでした。(検索が下手なだけ?)。
ということで、奥の手の登場です。
 人力検索サイトのはてな質問してみました。
 そしたら45分後に1件の回答が・・・・。その回答で提示されていたURLを見たところ

999100-2 BACH, CPE: FUR KENNER und LIEBHABER (Complete) Wq. 55 – 60 (3 CDs) Gabor Antalffy,Harpsichord
このページ:http://www.smusic.com/cpo/cpo1.htm
販売元:S music

とありました。Completeとあるので全曲収容ってことですね。
ワーイ!!\(o ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄▽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄o)/ワーイ!!
 事前に調べていた曲リストでWq.56第2集~Wq.60第5集とわかっていましたので、Wq.55が第1集で間違いないと思います。さすが、はてな。
 CD3枚セットで約36ドルなので1ドル110円で換算したら凡そ4000円。安いですねー(笑) 実際はこれに航空便または船便で取り寄せる事になるからかなり高価ですが・・・・・
 ところでこの曲集は

Geiringerの記述から:
「第2ソナタの大規模なプロポーションには、C.P.E.バッハの影響が見られる。シンコペーション、ユニゾンの音型、ラルゴの多感様式、調性の突然のコントラスト等は、間違いなく北独音楽を源泉とする。
ハイドンの第3期には、よりはっきりした影響が見られる。1765―1768年の間に書かれたHob.16-46は、規模の大きいDes durの第2楽章が例証するパトスと突然の転調により、北独音楽がエステルハーツィー皇家の指揮者(ハイドン)に引き継がれた事を明白にしている。
Hob.16-20第1楽章は、C.P.E.バッハとベートーヴェンの中間地点にあるハイドン芸術を良く物語っている。
ハイドンはロンド手法をC.P.E.バッハに学び、ロンド主題の出現毎に新しい要素を加えた。
作品17の弦楽四重奏曲は、この時期如何にハイドンがC.P.E.バッハの様式に接近していたかを例証する。」
(中略)
引用元:http://www.geocities.co.jp/MusicHall/4053/haydn.html

に書いてますが、エマヌエル・バッハはハイドンに少なからず影響を与えた重要な作曲家だったみたいですね。今回の調べごとでかなり勉強になりました♪

コメント

  1. SfH より:

    はじめまして。
    C.P.E.BachのCDの件ですが、BISで鍵盤楽器の独奏曲全集の録音が進行中なので、もしかしたら録音しているかもしれませんが・・・

  2. Clara より:

    情報ありがとうございます。
    早速BISのサイトを見てみました^^
    残念ながら専門家と愛好家の為のクラヴィーアソナタは第2巻以降はありましたが第1巻に含まれるソナタは3曲とも未収録みたいでした。。
    よっぽどマイナーな曲なのかもしれませんね。
    でも、BISが全集を作成中という事は近いうちに該当の曲も収録されると言うことなので、定期的にチェックしようと思います。
    ほんとうにありがとうございました♪